検査方法
アレルギー性鼻炎かどうかの検査法としては、
を当クリニックでは施行しております。
「I:鼻汁好酸球検査」は鼻の中をすこし綿棒でこすって鼻の中の鼻汁にふくまれる好酸球(アレルギーが起こっていると増える細胞)を顕微鏡でみる検査です。顕微鏡全視野で好酸球の数が多いと陽性となります。しかし、これが陽性だからと言って必ずアレルギー性鼻炎があるとは言い切れません(逆に花粉症の方が非季節時に検査を受けると陰性になります)が、採血の必要がなく簡単に検査できるというメリットがあります。ただ、どんなものにアレルギーがあるかはわからないので、お子様の場合にはまずこれを検査して陽性なら希望に応じて後でRAST検査(血液の検査)をするということもできます。
「II:RAST検査」は採血をして、具体的なスギ、ヒノキ、イネ科、ダニなどといったものに対してどれくらい体に反応が起こっているかをIgE抗体というものを測ることによって数値化する検査です。
検査しても原因(アレルゲン)が分かるだけで治るわけではなく、薬を飲むことには変わりがなく意味がないといわれる方もいますが、治療法や薬を飲む期間・量に大きな違いが出る場合があります。たとえば、原因となるアレルゲンを知ることにより、それをできるだけ避ける手段(⇒詳しくはこちらをご覧ください。アレルギー性鼻炎に対する具体的な抗原(アレルゲン)除去と回避方法(注意点及び予防方法))をとることで、症状を軽くすることもできます。
また季節性アレルギーであれば、花粉が飛散する1~2週間前のまだ症状がないうちから治療を開始(初期治療)しておくと、そうした治療をせず症状が強くなってから治療を開始(導入療法)した場合と比べて、症状が出ている期間が短くなる、症状が軽く済む、薬の量が減らせるといったメリットがあります。
しかし症状が軽いからといって飛散時期に治療をやめてしまうと、せっかく得られたメリットがなくなってしまうので、しっかりと治療を継続することが大切です。
なお、後で述べる舌下免疫療法はこの血液検査を行わずに、治療を行うことはできません。