アレルギー性鼻炎の症状
もっとも一般的に知られている症状は、空気中を漂うアレルギー物質(吸入抗原)を吸うことによる、みなさんが良くご存じである、
①くしゃみ
②水のような鼻水
③鼻づまり
の3つが「3大症状」とされています。
その他にも
眼のかゆみがある
眼がちかちかすることがある
のどの違和感や頭痛などがある
咳が続き、咳止めを飲んでもなかなか治らない
喉がイガイガする
などといった症状が挙げられます。
季節によって症状が出るかどうかもアレルギー性鼻炎の判断材料の1つです。特によく言われる2月~4月の時期に症状がひどく出る場合には、スギ花粉またはヒノキ花粉が原因でアレルギー反応が起きている季節性アレルギー性鼻炎、つまり花粉症という可能性が高くなります。
カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリなどのイネ科といった植物であれば5~6月頃に多く花粉が飛びますので、5~6月に症状がひどくなる方はイネ科花粉による季節性のアレルギー性鼻炎の可能性があります。
年間を通して、上記の症状が出ている場合であれば、季節性のアレルギー性鼻炎ではなく、通年性のアレルギー性鼻炎である可能性があります。
季節性か通年性か判断は難しいですし、季節性と通年性の両方をお持ちの方もいらっしゃるので、症状が気になる方は一度耳鼻科を受診され、血液の検査などでしっかりと原因を調べられることをお勧め致します。
また、アレルギー性鼻炎(副鼻腔炎合併を含む)が小児の鼻出血の原因となっていることがあります。子供が毎日のように鼻血が出て心配とのお声をよく聞きます。よくよく聞いてみると、毎日鼻水がでており、かゆそうにしている、よく鼻をかんでいる、またそのようなことは子供にはないとおっしゃられている場合にも鼻の中をみるとアレルギー性鼻炎の状態であったり、ひっかいた跡があることが良くあります。鼻炎で鼻が気になり、鼻の中に指を入れて触ったり、鼻を強くかんでしまい出血を起こし、かさぶたができて鼻がつまる、そしてまた強くかんだり鼻をほじることで、かさぶたがはがれて出血するというサイクルができてしまい、毎日鼻血がでてしまうという症状につながります。そこで鼻血を止めるにはその原因となっている鼻水、かゆみといった症状を治す、つまりはアレルギー性鼻炎(や副鼻腔炎)の治療をして鼻をさわらないでもいい状態にしてあげることが重要です。
多くの場合が鼻炎や副鼻腔炎の治療をすることで症状が治まりますが、中には治療して鼻の状態はいいように見えるのに出血がずっと続く場合や鼻出血以外にも出血しやすい傾向がある、リンパ腺が腫れている、発熱が続くなど別の症状を伴う場合には、他に原因がある場合もあるので、その場合には、血液の検査や鼻腔ファイバー(内視鏡)で鼻の中に腫瘍がないかどうかなど追加の検査が必要になることがあります。